外国資産の投資信託は換金に日数がかかる
投資信託の売却手続きを行い現金化する、すなわち投資信託の換金には日数を要するのは、投資信託の経験がある方ならご存知だと思います。外国資産を対象にした投資信託の場合は、特に日数を要する場合が多いようです。中には「換金は7営業日後」という投資信託もあります。
例えば、ある外国資産を対象にした投資信託を、3月1日に売却手続きを行ったとしましょう。「いくらの基準価額で売却できたのか」が分かるのは、3月3日のことです。そして、換金することができるのは3月9日です。
2021年の3月1日から3月9日の間には、祝日や連休、年末年始休暇などはありません。それでも、換金には9日間を要するのです。
もし投資信託の換金代金の使い道が決まっているのでしたら、スケジュールの慎重な調整が必要になります。
金融機関の営業日でも買えない・売れないことも
土・日曜日や祝日、年末年始の休暇中などは、金融機関がお休みですから、投資信託の購入や売却の手続きを行うことができないのは、皆さんもご存知だと思います。ネット証券では購入や売却の手続きができたとしても、実際に受け付けてくれるのは、やはり金融機関が営業する平日です。
外国資産を対象にした投資信託の場合、日本が平日で金融機関の営業日だとしても、現地の取引所(市場)が休業日ですと、投資信託の購入や売却の、それぞれの手続きを受け付けできないことがあります。
たとえば2021年の場合、もう過ぎてしまったから関係ありませんが、2月の東京証券取引所と上海証券取引所の休業日は以下のような具合です。
- 6日 土曜日
- 7日 日曜日
- 11日 建国記念の日(日本)、春節(中国)
- 12日 春節(中国)
- 13日 土曜日
- 14日 日曜日
- 15日 春節(中国)
- 16日 春節(中国)
- 17日 春節(中国)
- 20日 土曜日
- 21日 日曜日
- 23日 天皇誕生日(日本)
- 27日 土曜日
- 28日 日曜日
ただでさえ短い2月は、日本も彼の地も同じなのですが、お互い競い合うように、取引所の休業日があります。28日のうち半分の14日が、どちらかが休業日でした。
中国の株式などを対象にした投資信託は、2月10日に売却の手続きを行えなかった場合、次に手続きできるのは、8日後の2月18日になってしまいます。そして、換金代金を受け取ることができるのが、仮に7営業日後だとすると、何と3月2日と、月をまたいでしまいます。
外国資産を対象にした投資信託の場合、担当者やコールセンターを介した証券会社では、購入と売却の手続きを行うのに、スケジュールの調整を慎重に行わないと、たいへんなことになってしまいそうですね。平日の昼間は、仕事や家事などでお忙しいでしょう。
やはり、投資信託の購入や売却の手続きのタイミングを逸することがないように、スケジュールを調整する手間が必要になります。
まとめに代えて
もし、外国資産を対象にした投資信託の購入をご検討なさるのでしたら、ネット証券が有利かもしれません。
ネット証券でも、購入や売却の手続きを受け付けてくれるのは金融機関の営業日に限られるかもしれません。しかし、ネット証券の場合、たとえ金融機関が開いていない休業日や深夜であっても、購入や売却の「入力」は可能です。夜のうちに入力しておけば、たとえ平日の昼間が忙しくとも、購入や売却のタイミングを逸することはなさそうです。
平日の昼間が忙しくて、金融機関へ行ったり電話をかけたりする時間を取りづらい方は、わずらわしいスケジュールの調整を少しでも容易にするために、ネット証券の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
ネット証券なら、コストも安いですし。