・トランプ大統領も米国の歴史では2番目に多い7400万という票を獲得し、共和党は上下両院や州議会の多くで総得票を伸ばした。またヒスパニックや黒人からの得票も増えた。トランプ氏自身が前回の選挙よりも1100万票も多い得票を記録したことも、支持層に勢いをつけた。

・トランプ支持層では70%以上とみられる多数派がトランプ氏の「バイデン陣営の不正選挙」の主張を支持し、バイデン氏が「大統領ポストを盗んだ」という認識を隠さない。この種の主張のほとんどは裁判の場などで排除されたが、連邦議会の合同会議では上院8人、下院130余人の議員が最後まで「バイデン陣営の選挙不正」を主張し続けた。

・世界の主要各国の首脳を見わたしても、その首脳の座につくための選挙の結果が国民の多くに否定されるという指導者はまず存在しない。その特殊な状況がバイデン氏の内外での統治の深刻な足かせとなる。また政策面でも、「アメリカ第一」主義はトランプ大統領の退陣にもかかわらず米国民の広い層で支持され、バイデン政権への制約となる。

 ブレマー氏は以上のように「トランプ効果」がバイデン政権にとって今後の大きな負の要因になると強調する。

まだまだ予断は許せないが・・・

 この予測は、その発表後に起きたトランプ支持層の議会乱入や、それに伴う民主党側のトランプ大統領に対する弾劾追及によって、どれほどの影響を受けるのか。バイデン政権にとって、どれほどの明るい材料となるのか。まだまだ予断は許さないだろう。

 だが、いずれにしてもバイデン政権の発足間近というこの段階で、民主党支持のブレマー氏のような著名な専門家からこんな険しいバイデン政権への予測が発せられた事実は注視しておくべきだろう。