コロナで将来不安を持つ人が増えている?

 ──創業からもうすぐ丸2年経つわけですが、顧客層はどんな方が中心ですか。

 馬場 現状は富裕層が大半ですが、最近は資産形成層からの相談が増えていることを受けて、そうした方々を専門に担当するチームを社内に設けました。お客さまの数は公表していませんが、提携証券会社の口座ベースで約200口座に達します。

 新規の方は、既存のお客さまからの紹介というパターンがほとんどです。質の高い提案がお客さまとの信頼関係につながり、それが別のお客さまの紹介につながるという好循環が生まれています。

馬場さん「既存のお客さまとの信頼関係が別のお客さまの紹介につながっています」(馬場さん)

 ──それはいいですね。最近特に増えている相談にはどのようなものがありますか。

 馬場 2つあります。1つ目がこれまで資産運用に関心のなかった方からの相談です。新型コロナの影響で在宅勤務が増えたことによって自分の将来について考える時間が多くなったり、中には収入が減少したりした方もいるでしょう。そうした人たちが将来の漠然とした不安を抱え、いまから備えたいけど何をすればいいのかわからないという相談です。

 もう1つが富裕層からの問い合わせです。おかげさまでメディアなどでもIFAについて取り上げていただく機会が増えたことで、我々の存在を認知してくれる方が増加しています。そこですでに取引している証券会社や外資系のプライベートバンキングサービスなどとの比較対象として、IFAを検討していただいています。

 多くの金融機関と付き合いのある富裕層ほど、中立的なアドバイスを期待できるIFAという存在に魅力を感じていただけるようです。その一方でIFAは属人的な付き合いになりやすく、もし担当のIFAに万一のことがあった場合にどうなってしまうのか、と不安を持つ方も少なくありません。

 ──確かに富裕層だと相続や資産承継などの相談も必要になってくるでしょうから、50年、100年レベルの付き合いが必要かもしれません。あまり属人的すぎると不安になるかも知れませんね。

 馬場 おっしゃる通りです。そこで当社は担当者を二人体制にしたり、チームでの対応を徹底したりすることで、何かあっても必ず誰かがスムーズに引き継げる体制を構築すべく取り組んでいます。