筆者は改造直前に、防衛大臣の資格を問うた。
(「新内閣の防衛大臣にはどんな人物がふさわしいか」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/62081)。
中曽根康弘氏が将来の首相候補は防衛大臣経験者がふさわしいと述べたことにも言及した。
そこで、今回の組閣で新たに任命された防衛大臣がその職責にふさわしいか否かを答える義務があろう。
資質としては、かつて防衛大臣を務めた小池百合子都知事や石破茂元幹事長などの言行を一つの基準として取り上げた。
今回の組閣で防衛大臣に就任したのは、自己顕示のパフォーマンスをせず知名度もさほど高くなかった岸信夫氏である。
しかし、この人事には、予想される波乱含みの国際社会に向き合う菅義偉新首相の思いが凝縮されているようだ。
菅氏が自民党総裁に選ばれた夕刻に早くも二階俊博幹事長の「続投」が報じられた。
二階派が中心となる形で菅氏の総裁選優位をつくっていった経緯から、続投は十分考えられていた。
二階氏の親中姿勢はよく知られており、続投に欣喜雀躍して「快哉」と叫んだのは中国であったに違いない。