「外国ETFが使いやすくなった」と好評
──銘柄によっては、マーケットメイカーさんは、売注文と買注文を10億円分出すことになるわけですね。その分、マーケットメイカーさんに支払うインセンティブも厚くすると。
永井 ええ。個人の方だけであれば、従来の制度でも十分対応できるのですが、先ほども触れたように、ETFは機関投資家にも活用いただいています。今回、2.0にバージョンアップしたことで、機関投資家のさらなるETF活用に繋がり、流動性がより一層高まりました。このことは機関投資家のみならず、個人の投資家含む、すべての投資家の利便性向上にも繋がっています。
ちなみに2.0は2019年の4月からスタートしましたが、その後も投資家の皆さまの意見をお伺いしながら、同年10月と20年4月に一部を見直し、より使い勝手を向上させています。
──投資家へのヒアリングを通じて継続的に改善するというのはいいですね。反応はいかがですか。
永井 おかげさまで好評です。現在の私の部署では、機関投資家よりも個人投資家の方と接する機会の方が多いのですが、「特に外国ETFが使いやすくなった」というお声をたくさんいただいています。実際、外国株式・外国債券モノのETFの売買代金は大きく増加しています。今後も、マーケットメイク制度に限らず、投資家の利便性向上に努めていきたいと思います。
ETF選びには『東証 マネ部!』を使う!
──個人投資家は、自分が投資すべきETFをどのように選べばいいでしょうか? というのも銘柄のラインアップが豊富なのがETFの魅力の一つですが、それがかえってわかりにくかったり、選びにくかったりするような……。
永井 確かにそうかもしれません。そんな時こそ、『東証 マネ部!』の『銘柄検索』機能をご活用ください。調べたい銘柄がすでに決まっている方であれば、ダイレクトに銘柄名や証券コードで検索すれば、その銘柄に関する詳細な情報を見られます。
一方、どんな銘柄があるかということから調べたい場合は、『ETFの種類から探す』というボタンをクリックしてください。『国内株ETF』『外国株ETF』など、投資対象ごとにボタンが出ます。気になる投資対象を選んでクリックすれば、さらに細分化して検索することができます。
──なるほど。『外国株ETF』をクリックすると、次に『全銘柄』『テーマ別』『先進国』など、より絞り込んだ検索ができますね。
永井 ええ。検索結果を確認すると、該当するETFが銘柄コード順に出てきます。ここでさらに「並び替え」を選択することで、『分配金利回りが高い順』『最低買付金額が低い順』『運用コスト(信託報酬)が低い順』『年間騰落率が高い順』といった条件で、より魅力的なものから順番に並び替えることができます。