周期表の26番目が、地球の表面で最もありふれた元素の鉄で、その一つ前がマンガン

 連日のコロナ報道や「GoToキャンペーン」混乱、最低賃金をめぐる膠着状態・・・といった状況のなか、一服の清涼剤のようなサイエンスの話題をお届けしましょう。

 米国で、金属マンガンを「食べる」細菌が発見されたというニュースです。

 雑誌ネーチャー(Nature)(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2468-5.epdf)に発表されたペーパーは7月15日付ですが、昨年9月に提出され、査読の最中にコロナ・パンデミックとなり、5月5日に受理されたものが先週になって公になったものです。

 カリフォルニア工科大学のジェアド・リードベター氏は環境細菌の研究者です。

 ある目的で粉末の金属マンガンを使用、実験終了後、それが付着したガラス容器に水道水を満たしたまま、後で片づければいいや、とそのまま放置して、数か月キャンパス外の別の場所で仕事をしていたそうです。

 主婦の皆さんでも時折ありませんか、後でいいや、と流しに洗い物を置いたまま、という状態。

「そんなだらしないこと、したことないわ!」という方には申し訳ありません。

 実は、私の母親は教師をしながらの生活だったので、洗い物はもとより、家の掃除はしない、片づけはしない、洗濯以外の家事はダメダメでしたので、そのDNAを受け継いでしまったのか、私の研究室もひっくり返っています。

閑話休題

 リードベター研でも、数か月ほったらかしにしてあった実験使用後の容器、久しぶりにキャンパスのラボに戻ってみると・・・。

 ガラス容器が黒い物質で覆われていたというのですね。