ウーバー、イメージ画像(写真:ZUMA Press/アフロ)

 米ウォールストリート・ジャーナルや米CNBCによると、米ウーバーテクノロジーズは、料理宅配事業で競合する米グラブハブ(Grubhub)に買収を提案しているという。

全額株式交換による買収

 今年2月にウーバーがグラブハブに対し全額株式交換による買収を持ちかけたのをきっかけに、2社はこれまで協議を続けてきたと事情に詳しい関係者は話している。

 グラブハブは最近、同社株1株に対してウーバー株2.15株を割り当てる提案をしたが、ウーバーは高すぎるとして、これを拒絶。その後2社はより低い取引額を提示しながら、交渉を続けているという。

 グラブハブは、2004年創業のシカゴに本社を置く企業で、2014年に上場した。これまで数々の小規模企業を買収して事業規模を拡大。現在は、米国と英国・ロンドンでサービスを展開している。

 ウーバーは主力の配車サービスに加え、2015年からウーバーイーツを展開。北米や南米、欧州、日本、オーストラリアなどでサービスを提供している。

 米調査会社のセカンドメジャーによると、米国の料理宅配市場の上位企業は、1位から米ドアダッシュ、グラブハブ、ウーバーイーツ、米ポストメイツの順。この4社で同国市場のほぼすべて(99%)を占めている。

 もし、グラブハブとウーバーイーツが事業統合すれば、米国市場のシェアは48%となり、首位ドアダッシュの42%を上回る。