4月1日、ミシガン州のロムルスにあるアマゾンの施設の前で、会社の新型コロナウイルス対策と労働条件について抗議する従業員(写真:AP/アフロ)

 米ニュース専門局のCNBCによると、米アマゾン・ドット・コムの米国物流施設の従業員は全米規模の抗議デモを計画しているという。4月21日から、ほぼ1週間にわたるデモを行う予定で、50以上の施設の300人以上が参加するとみられている。

300人超参加の大規模デモ

 従業員らの要求は、職場の安全対策だ。3月下旬に同社の一部の物流施設で、従業員に新型コロナウイルスの陽性が確認された。今後も同様なことが起きた場合、直ちに施設を2週間閉鎖し、消毒を徹底するよう求めている。

 また、その間の給与も支払うよう要求。さらに、ウイルス検査や病気休暇、医療サービスなども求めている。抗議活動への参加者に対し報復しないようにとも要求しているという。

 CNBCによると、これまでもアマゾンの物流施設でデモがあったものの、新型コロナウイルスの安全対策に関し、全米規模のデモが実施されるのは、これが初めてだという。

職場の安全対策求めてスト

 これに先立つ3月30日、ニューヨーク・スタテン島にあるアマゾンの物流施設で50人以上の従業員がストライキを行ったと、ウォールストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズなどの米メディアが報じた。

 施設内で新型コロナの感染が確認されたことを受けたもので、従業員らは、職場環境の透明性の欠如や安全対策の不十分さ、リスクに対する賃金の低さを訴え、アマゾンに施設の一時閉鎖を要求した。