インテル、マカフィーを買収へ

好決算を発表して市場を驚かせたインテル。写真はサンタクララの本社〔AFPBB News

 半導体世界最大手、米インテルが予想を大きく上回る好調な決算を発表して、市場関係者を驚かせている。

 1~3月期は、リコールや大型買収に関連する費用、タブレットなどモバイル端末の隆盛、そして日本の震災と、インテルの業績向上につながる材料があまりなかったからだ。

 ところが売上高は過去最高となり、利益も大幅増。これに先立ち市場調査会社が世界のパソコン出荷台数が減少したと報告していただけに意外だった。インテルの最高財務責任者(CFO)の予想さえも上回る好調な決算だったと米欧のメディアが報じている。

パソコン事業の売り上げ17%増に

 インテルが19日に発表した2011年1~3月期の決算は、売上高が1年前に比べて25%増えて128億4700万ドルとなり、四半期ベースで過去最高を更新した。純利益は同29%増の31億6000万ドル、営業利益は同21%増の41億5800万ドル、1株利益は56セントだった。

 米ニューヨーク・タイムズによると、アナリスト予想は売上高が116億ドル、1株利益は46セント。また粗利益率は61%と1年前から2ポイント低下したが、アナリスト予想とは一致した。これを受けてインテルの株価は同日の時間外取引で5%以上上昇した。

 世界中のコンピューターの8割に同社製マイクロプロセッサーが搭載されていると言われるだけあり、同社の主力事業は、パソコンとサーバー向け製品だ。

 1~3月期のそれぞれの売り上げを見ると、パソコン向けは86億2100万ドルと、1年前から17%増加した。サーバーなどデータセンター向けは24億6400万ドルで同32%増となった。

 インテルのパソコン向け事業の売り上げは前の四半期に横ばいで推移していた。これは米アップルの「アイパッド(iPad)」などのタブレット端末が普及したことが要因と見られていた

 また今回の決算発表に先立つ13日、米大手調査会社のIDCとガートナーの2社が、1~3月期の世界パソコン出荷台数を発表しており、それぞれ1年前から1.1%減、3.2%減になったと報告していた。