文在統領の任期は2022年5月までで、現在はちょうど5年の任期の折り返し地点を越えたところだ。だが、来年4月の総選挙を終えれば、韓国は事実上、大統領選挙レースに突入する。

 文大統領が当初、後継者に考えていたのは、「タマネギ男」(剥いても剥いても疑惑が出てくる男)のニックネームで有名になった曺国(チョ・グク)前法務長官だった。だが曺前長官は、いまや自身が逮捕されるのではとも噂されるほどで、次期大統領の芽は完全になくなった。

 現在、「次期大統領に最も近い男」と言われるのは李洛淵(イ・ナギョン)首相だが、文大統領とは距離がある。かつ、李首相は全羅南道出身のため、慶尚道の票が取りにくいという致命的な欠点を抱えている。

 それに対し、柳理事長は曺長官と並んで文大統領の古くからの仲間であり、慶尚道の出身だ。文大統領のホンネとしては、曺氏の芽が消えたいま、柳氏こそが、後を託したい「意中の人」と言えるだろう。

アフガン駐留米軍削減の次は在韓米軍

 折りしも、トランプ大統領がサンクスギビングデーに合わせて11月28日、電撃的にアフガニスタンの駐留米軍基地を訪問したことが、韓国で大々的に報道された。

「トランプ大統領は、現地の兵士たちに七面鳥を翳しながら、現在1万4000人いるアフガニスタンのアメリカ軍を、8600人に減らすと宣言した。トランプ大統領は、2016年の大統領選挙中から、アフガンと韓国のアメリカ軍を撤退させるという公約を掲げてきた。いよいよ次は韓国軍の番だ。

 文在寅大統領は、自分の任期中に、アメリカから戦時作戦統制権(有事の際に在韓米軍司令官よりも韓国軍最高司令官が上に付く権利)を取り戻すことに意欲を燃やしており、今年8月からそのためのオペレーションも始めている。戦時作戦統制権の返還が、在韓米軍撤退の決定的な契機となるだろう」(同前)

 在韓米軍問題は、日本の防衛にも直結する重要事だ。日本は日韓問題の枠組みの中で、徴用工や貿易問題と合わせて、この問題を考えていくべきである。