司令部では、「ここにヘリ基地ができないようであれば、自衛隊はこの地から撤退せざるを得ないかもしれない」という話も出た。
それでも、説得に説得を重ね、防衛行動や災害派遣の任務の理解を得ることができて、建設することができた。
もし、地域住民の理解が得られず、この地にヘリ基地が建設されていなかったら、現在発生している災害に、ヘリを使った効果的な救助活動はできなかったであろう。
将来、もし首都圏で大災害が発生した場合、緊急を要する救助活動に支障をきたすかもしれない。
自衛隊のヘリ部隊が配置されている基地は、災害救助の際にはなくてはならないものだ。
夜間に訓練する時は、特に苦情が多い。
災害派遣時の気象条件が悪い時を想定し、夜間でも事故なく飛行し、救助活動を行うために、日々、厳しい訓練を行っている。
だが、騒音問題などで、周辺住民からの苦情が多い。
災害救助はいいが、訓練の音は困る。命は助けてもらいたいが、ヘリが出す音には我慢できない、別のところでやってくれということだ。