北朝鮮が、超大型(多連装)ロケット射撃を実施した。
8月・9月に続く3度目だ。3回の実験を通してその能力を見ると、飛翔距離330~380キロ、高度40~100キロであった。
つまり、通常の多連装ロケットの能力をはるかに超え、低高度で約400キロもの距離を飛翔することができる。
北朝鮮(以後、北)が、
①これまで、イスカンデル版ミサイルや300ミリ多連装ロケットを、飛翔の途中で軌道を変更させ岩礁に命中させていること
②このロケットが、誘導可能な中国の大型多連装ロケットに酷似している
ことから、この超大型ロケットも、GPS誘導で、軌道を変更でき、目標に正確に命中させられると評価すべきだ。
超大型ロケット(以後、ロケット)を、平壌の北から2度も発射したことにも、戦術的に重大な意味がある。
この原稿は、「親北政策の裏で進む韓国殲滅計画~北朝鮮・中国固有の長射程・多連装ロケット砲の恐るべき威力」(JBpress、2019.10.3)の続編である。