(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)
「韓国の文在寅政権は表面では米韓同盟の堅持を唱えている。だが本心は北朝鮮や中国への接近を望んでいる」――という手厳しい文政権分析が、北朝鮮の金正恩政権の中枢にいた人物によりワシントンで明らかにされた。
この分析によると、文政権のそうした実態は米国のトランプ大統領も理解しており、文政権の一刻も早い退場を望んでいるという。
韓国に亡命した北朝鮮政府の元幹部
文在寅大統領とその側近の北朝鮮への傾斜について明らかにしたのは、北朝鮮・労働党の秘密外貨調達機関「39号室」幹部だった李正浩(リ・ジョンホ)氏である。
李氏は北朝鮮政府の代表としてシンガポールや中国に駐在し、金政権の資金となる秘密外貨の獲得のために活動した。その功績をたたえられ、2002年には「労力英雄」という北朝鮮の最高レベルの勲章まで授与された。
だが李氏は2014年に韓国へ亡命し、2016年には米国への入国を認められ、現在はワシントン地区に住んでいる。