環境大臣に任命され会見する小泉進次郎氏(写真:ロイター/アフロ)

 日本人の若者が閣僚に任命され、海外でおかしな発言をしたと報道され、かなり驚かれています。

https://www.reuters.com/article/us-climate-change-un-japan/make-climate-fight-sexy-says-japans-new-environment-minister-idUSKBN1W70PQ)など多数 

 私も友人から「環境問題にセクシーなタックルを」とは何事かと問われ、そうした出来事があったのを知らされました。

 これが海外から、国際社会からどう見えているか、また、対国内的には何をフォローすべきか、取り急ぎですが、できるだけ平易にポイントを記したいと思います。

 なお、筆者はここ20年来、所属する大学で外事を担当し、アカデミック・ディプロマットとしては崩れた外国語ですが、日常的にそれを駆使して仕事をこなしてきました。

 しかし、もとより英文学、英語学の専門ではなく、瑕疵を怖れます。

 英文、英語のご専門の方で、私の誤りにお気づきの読者がおられましたら、どうか編集部までご一報いただけましたら幸いです。

何を発言したのか?

 まず、報道に従って、「sexy」ばかりが強調されていますが、発言そのものを確認しておきましょう。

“In politics there are so many issues, sometimes boring. On tackling such a big-scale issue like climate change, it’s got to be fun, it’s got to be cool. It’s got to be sexy too."

 これを発言した人が、どれくらい英語を分かって話しているのか分かりませんが、聞いた側がどう解釈するかを念頭に試訳してみると、

「政治の場には、非常に多くの案件があって、中には退屈なものもあるよ。気候変動のような規模の大きな問題にチャレンジするなら、その取り組み自体が楽しげなもの、カッコよさげなもの、セクシーなものでなくっちゃね!」

 といったものになると思います。日本では「sexy」「sexy」と単語レベルの問題ばかり取り沙汰されますが、典型的に日本人の英語リアクションで大いに感心しません。

 ここで問題になるのは「sexy」よりも別の構文、別の単語と思います。