新たな“働く場所”として注目される「コワーキングスペース」。その多くは東京都内に立地しているが、近年、地方でもこの形態の施設が増えている。また、大企業も「企業内コワーキングスペース」を設けるなど、新しい組織のあり方として、企業が戦略的に活用しているケースも出ているという。
そのようなコワーキングスペースの実態について研究してきたのが、國學院大學経済学部の山本健太准教授。研究結果を踏まえて、前回から実際に全国でコワーキングスペース「co-ba」を運営するツクルバ代表取締役CCOの中村真広氏と対談している。
【前回の記事】「『たまたま』と『わざわざ』がつながりと仕事を作る 」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57213)
今回も両者の対談を通じて、都心とは違う「地方のコワーキングスペースの可能性」や「企業における活用」について考えていく。
コワーキングスペースの原点は、「研究室」にあった
山本健太氏(以下、敬称略) 中村さんは、もともと大学院で建築学を専攻されていましたよね。著書も読ませていただきましたが、まさに大学院生らしい研究室生活を送られたようで(笑)。
中村真広氏(以下、敬称略) そうですね。研究室に寝泊まりしていましたし、寝袋が友達でした(笑)。