このように、上皇后と黒田氏は「旧華族との縁戚関係から華族の周縁者というべきで、完全なる平民とは一線を画している」(村上氏)。

 また、雅子皇后は国際法学者で外務次官や国連大使を務めた外交官の息女であり、皇嗣妃紀子さまは学習院大学教授の息女である。

 しかも、上皇、今上天皇、秋篠宮皇嗣、黒田清子さまらの婚約に至るまでは、皇室に関わる信頼のおける人物がいて、身元調査なども踏まえてお膳立てをしたのである。

 ひろく知られているのは、上皇陛下と美智子上皇后の軽井沢テニスコートでの出会いであろう。

 偶然の出会いではなく、東宮御教育常時参与として帝王教育に力を注いでいた小泉信三氏らの計らいであったとされる。

 それに対して、小室氏と眞子内親王の場合は全く異なる。

 小室氏がICU(国際基督教大学)の同学年に「眞子さまがいると聞き、喜んで近づいた」うえに、「学生の立場で結婚を迫っていた」(竹田恒泰「小室さん、男らしく手を引きなさい」、『WiLL』2019年4月号所収)というではないか。

 竹田氏は、「皇室の女性は、同世代の女性と比べて恋愛経験が豊富とは思えません。『男に口説かれる』という経験も、ほとんどおありでないでしょう」という。

 そうした中で、眞子さまに近づき、「仕事仲間との飲み会に連れて行ったことがあると言われ」ており、「宮さまを〝アクセサリー″のように見て近づいたとすれば、何と畏れ多いことか」と慨嘆する。

 これまでの皇室・皇族の結婚では出自を確認したうえで婚約へ進んでいたが、小室氏の場合は「身辺調査が必要などこの馬の骨ともわからない者」(村上氏)である。

 それが、何の疑問も持たれずに婚約(内定)会見まで開かれたのだ。