米国の市場調査会社ガートナーが公表した速報値によると、2018年におけるパソコンの世界出荷台数は、2億5940万台となり、前年比で1.3%減少した。
ピークの2011年から30%減
パソコンの世界出荷台数は、2011年まで右肩上がりで伸び続けた。しかし、同年の3億6500万台をピークに減少に転じ、昨年で7年連続の前年割れとなった。昨年の出荷台数は、このピークの年から約30%減少し、2007年以来最も低い数値となった(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。
これに対し、スマートフォンの年間出荷台数は、2017年が14億7000万台、2018年の推計値は14億2000万台で、パソコンの5倍以上となっている(スタティスタのインフォグラフィックス)。
消費者需要が低迷
ガートナーによると、昨年のパソコン市場が振るわなかった主な要因は、消費者需要の落ち込みという。全出荷台数に占める消費者向け出荷台数の比率は約40%。この比率は2014年時点で49%だった。
ガートナーの北川美佳子主席アナリストによると、頼みの綱である年末商戦も消費者需要が低迷した。もはや年末商戦は、消費者需要を大きく押し上げる役割を果たさなくなっているという。