15歳の黒人少年射殺、白人警官に有罪評決 米テキサス州

半自動銃。米テネシー州ナッシュビルで(2015年4月10日撮影)。(c)AFP PHOTO / KAREN BLEIER〔AFPBB News

 東京オリンピックが近づいてきた。テロなどの事前把握や雑踏防止による安全・安心な運営が至上の命題である。

 また、今年経験したような酷暑が予測され、熱中症患者が思わず同時多数発生した場合の搬送などがスムーズに行わなければならない。

 一時的にせよ、今年の2倍の観光客(最大6000万人)も予測される。オリンピックの興奮と暑さによる緊張感の緩みなどから、思いもかけない状況が起こる可能性もある。

 警察の臨機応変の対処が重要であり、人員増などが要求されるに違いない。しかし、最近の幾つかの失態からは、単純な人員増以前に、根本的な在り方が問われているのではないだろうか。

最近の3つの事例

(1)富山市内の交番襲撃

 今年6月26日、富山市久方町の奥田交番が襲われ、警察官らが殺される事件が発生した。犯人と件の警官は顔見知りであった。裏口からのノックに対し、警戒心を解き大変困った事情ではないかと忖度したのかもしれない。

 刺殺された警官にとっては全く合点のいかない理不尽かつ悲惨な事件であるが、市民に親しまれる交番の、市民への対応の難しさを示している。

 殺された警察官に非がないことは言うまでもないが、交番ではこれまでも幾つもの事件が繰り返されてきた。奥田交番のような拳銃盗みの事件も起きている。

 そうした過去の経験から、拳銃が簡単に奪われないよう工夫されたというが、逆にいざという時に即応できない状況に置かれたのであれば、言語道断であったという以外にない。

 想定外の状況で不可抗力だったという見方もあり得ようが、そもそも警官の仕事は善意だけでは対処できない範疇のことも多いだろう。

 優れた運動神経の持ち主であった警官さえ対処できない状況があり得ることなど、周知徹底されていたかどうか。周知されていなかったとすれば、拳銃などを携帯する警察として大きな問題であろう。