7月16日、トランプ大統領とプーチン大統領がフィンランドで会談し、その後に共同記者会見に臨むと、欧米の政界や主要メディアの間でトランプ批判が一斉に沸き起こり大炎上した。特にアメリカでは、これまでトランプ大統領に批判的だったメディアだけでなく、トランプ支持だった右派メディアや共和党のキーマンまでが批判を繰り返している。
・「米ロ会談でトランプ批判噴出、身内から失望の声」
(ウォールストリート・ジャーナル日本版、7月17日)
・「米ロ首脳会談、トランプ氏は介入疑惑で批判封印 国内から反発」
(ロイター、7月17日)
・「FOXニュースのホストでさえトランプ批判」
(ワシントンポスト、7月17日)
・アーノルド・シュワルツェネッガー「プーチンの隣のトランプは、ちっぽけなふやけたヌードルのようだった」
(ニューズウイーク、7月17日)
それに対して、日本のメディアはほぼ淡々と短い時間・記事で報じただけだった。欧米と日本では、関心の高さに大きな差が出たわけだ。
これは、この問題が欧米では「大問題」と捉えられているのに対して、日本ではそうでもないことの表れだ。もちろん当事者感覚の違いはあるが、それだけではない。欧米ではトランプ大統領の「裏切り」とまで評されることがあるのに対して、日本では「またいつものトランプ大統領の失言」といった印象に留まっている。
暴走キャラのトランプ大統領でも許されない発言
今回のトランプ大統領の発言で、欧米社会で最も反感を買ったのは、2016年の米大統領選挙におけるロシアの不正介入に関するものだった。犯人であるプーチン大統領はもちろん全面否定したのだが、そのプーチン大統領の発言をトランプ大統領が批判もせずに全面肯定したのだ。