ミニブログサービス、米ツイッター(Twitter)の広告収入が今年と来年に急拡大するとの予測を米国の調査会社イーマーケターが発表した。
それによると、昨年4500万ドルだったツイッターの広告収入は、今年は1億5000万ドルになり、来年には2億5000万ドルにまで拡大する。
先頃売却の話が報じられた米ニューズ・コーポレーション傘下のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)マイスペース(Myspace)がユーザー数を減らしていることから、ツイッターの広告収入は来年にもマイスペースを上回ると見ている。
4年目にしてようやく収益モデル誕生
2006年のサービス開始時から商業ベースの要素が入ることを嫌っていた同社は長らく広告モデルを導入することに否定的だったが、昨年4月になってようやく開始した。
検索結果の先頭に企業の広告ツイート(投稿)を表示するというもので、同社はこれを「プロモーテッド・ツイート」と呼んでいる。これを皮切りに関連サービスも開始。
イーマーケターによると今年はSNSの米フェイスブック(Facebook)にあるようなセルフサービス形式のターゲット広告を始める予定で、これらでツイッターは収益化への取り組みを本格化する。
ツイッターは昨年、サービス開始から初めての大規模なサイト刷新を実施した。また共同創設者で過去2年間最高経営責任者(CEO)を務めてきたエバン・ウィリアムズ氏に代わり、最高執行責任者(COO)だったディック・コストロ氏が新CEOに就任した。
経営コンサルタントの経験を持ち、米グーグルで広告部門のマネジャーを務めるなどしてきた経営と広告事業のベテランをトップに据え、収益基盤の強化を図っている。
成長スピードはフェイスブックに匹敵
イーマーケターによるとツイッターの今年の広告収入はフェイスブックの18億6000万ドルと比べるとまだ規模は小さいが、その成長スピードはフェイスブックに匹敵するという。
ただ同社には課題がないわけでもない。ツイッターは今後フェイスブックに次ぐ主要メディアという認識を高めなければならないとイーマーケターのアナリストは指摘している。