アップル、「iPhone X」など新3機種発表 「最大の飛躍」うたう

米カリフォルニア州クパチーノで行われたアップルの発表会で、「iPhone X」を紹介するフィル・シラー上級副社長(2017年9月12日撮影)。(c)AFP/Josh Edelson〔AFPBB News

 米アップルとサムスン電子と言えば、スマートフォン市場で熾烈な競争を繰り広げる宿敵同士。2011年に始まった両者の特許係争は、いまだ決着がつかず、2社は今も憎しみ合う関係。その一方で、この2社は、互いに相手を必要とする関係で、良き友人同士でもある。

iPhone Xのディスプレーはサムスン製

 こうした、話題をニューヨーク・ポストザ・バージなどの米メディアが、米ウォールストリート・ジャーナルの記事を取り上げて、伝えている。

 アップルはiPhoneの部品供給でサムスンを必要としており、サムスンはそれにより、巨額の利益を得ている、というのがその理由だ。

 例えば、アップルがまもなく発売するiPhoneの10周年記念モデル「iPhone X」には、iPhoneとして初めてOLED(有機EL)ディスプレーを採用するが、そのディスプレーパネルやメモリーチップは、サムスンの電子部品事業が供給する。

(参考・関連記事)「アップルは「iPhone X」で再び急成長できるのか

巨額をもたらすiPhone X用部品

 香港の市場調査会社、カウンターポイント・テクノロジー・マーケットリサーチが、ウォールストリート・ジャーナルの依頼で行った調査によると、iPhone Xが1台売れるごとに、サムスンの電子部品事業には、110ドルの売り上げがもたらされる。

 もし、予測どおり、iPhone Xが大ヒット商品になれば、サムスンの部品事業は、自社スマートフォンの旗艦モデル「Galaxy S8」の部品供給で得る金額よりも、多くをアップルから得るという。