米グーグルは6日に「グーグル・イーブックス(Google eBooks)」を米国でスタートさせ電子書籍市場に参入したが、先行する米アマゾン・ドット・コムは早速その対抗策を打ち出している。アマゾンもグーグル同様にウェブブラウザーで電子書籍を読めるようにするというのだ。
アマゾンは7日、電子書籍の一部をウェブブラウザーで試し読みできるサービス「キンドル・フォー・ザ・ウェブ(Kindle for the Web)」を改良し、今後数カ月かけて全文を読めるようにすると発表した。
グーグル、対応機種でアマゾンを大きく上回る
アマゾンは自社のリーダー端末「キンドル(Kindle)」のほかに、パソコン用の専用ソフトや「アイフォーン(iPhone)」「アイパッド(iPad)」「アンドロイド(Android)」端末などのモバイルアプリを提供しており、コンテンツの販路拡大を図っている。
これに対し6日に始まったグーグルのサービスは次の3つの形態でコンテンツを提供しており、その対応端末の数はアマゾンを大きく上回っている。
(1)ウェブアプリケーション(ウェブブラウザーとネット接続機能を備えたPCなど)
(2)専用アプリ(アイフォーン、アイパッド、アンドロイドなどのモバイル端末)
(3)他社電子書籍リーダー端末(ソニー、バーンズ&ノーブルなどの端末)
グーグルはこれらを複合的に提供することで「あらゆる機器で電子書籍が読める」サービスを実現している。このうちアマゾンがこれまで提供していたのは(2)の専用アプリだけだったが、今回(1)のウェブアプリも提供することにした。