北朝鮮、発射失敗したのは新型ミサイルか 米専門家が指摘

北朝鮮の首都・平壌で行われた軍事パレードで披露された種類不明のミサイルとその移動式発射機(2017年4月15日撮影)。(c)AFP/ED JONES〔AFPBB News

 4月18日、北朝鮮の弾道ミサイルに関して国会で以下のような質疑応答がなされたことがテレビの報道で伝えられた。

 民進党・本村議員「北朝鮮からミサイルが飛んできた場合、本当に撃ち落とすことが可能なのか、イエスかノーで答えて下さい」

 稲田防衛大臣「可能です」

 このやり取りはあまりにもレベルが低く、国防におけるシビリアンコントロールの責務を負う国会での質疑応答とはとても思えない。

日本に対する報復攻撃の規模は?

 北朝鮮が日本に対して弾道ミサイルを発射するには前提条件が必要だ。つまり、アメリカ軍による北朝鮮に対する何らかの軍事攻撃である。

 アメリカに攻撃された場合、アメリカ領域に直接報復攻撃を加えることができない北朝鮮が、アメリカの“追従勢力”であり、米軍出撃拠点も設置されている韓国と日本に対して報復攻撃を実施する可能性は極めて高い。

 日本に対する報復攻撃は弾道ミサイルにより実施される。いまのところ北朝鮮軍が手にしている対日攻撃用の弾道ミサイルはスカッドER(スカッド-D)とノドンである。これらよりも長距離の目標を攻撃するための弾道ミサイル(IRBM)でも、発射角度を調整することで対日攻撃は可能だが、貴重なIRBMを日本への報復攻撃に使用してしまう可能性は低い。よって、日本への報復攻撃は、高い確率でスカッドER(スカッド-D)とノドンが用いられるとみてよい。