米グーグルがこのほど、モバイル版のショッピング検索広告や旅行関連の検索機能などを改良すると発表したことが話題になっている。
これらの改良は今後世界各国で順次展開し、繁忙期である10~12月までに消費者や事業者が利用できるようにするとしている。
ショッピング検索を改良
そのうちの1つは、同社が「ショーケース・ショッピング」と呼ぶ新たな検索広告機能で、漠然としたワードで検索した場合でも、ユーザーが自分の探している商品を見つけやすくするという。
同社によるとグーグルにおけるショッピング検索では、その4割が「女性用スポーツウエア」や「リビングの家具」といったように、商品を明確に指定しない一般的なワードで検索されている。
このような場合、これまではグーグルのシステムが選ぶ特定の商品を表示していた。だがこれでは、何を買うのかをまだ明確に決めていない消費者には不便。
そこで同社は今後、検索結果ページにカルーセル(横スクロール)形式の表示を取り入れ、小売り業者別に商品を表示する。そしてそれぞれの商品リンクをタップすると、その小売り業者のほかの商品を一覧表示する。こうしてユーザーが閲覧できる商品数を増やす。
また同社傘下の動画配信サービス、YouTubeは昨年5月から「トゥルービュー・フォー・ショッピング」と呼ぶ動画コンテンツに関連する商品を表示する広告を開始したが、これに2つの機能を追加する。
1つはショッピング検索と同様にカルーセル表示方法を用いる「コンパニオン・バナー」。これによりユーザーは動画を見ながら商品画像をスクロール表示し、気に入ったものが見つかれば、その場で購入できる。
もう1つは広告主向けの「プロダクト・ピッカー」という機能。広告主は、従来のように表示される商品をグーグルのシステムに任せるのではなく、目立たせたい商品の優先度を設定したり、特定の商品を選択したりできるようになる。