米グーグル傘下のウェイズ(Waze)というモバイル端末向けカーナビゲーションアプリを手がける企業が、ドライバーにやさしい新機能の提供を始めたと、話題になっている。
“困難な交差点”を避けるルート
これは、危険な交差点をなるべく通らないルートを案内するというもので、すでに米カリフォルニア州ロサンゼルスの利用者を対象に提供している。
今後は米ルイジアナ州ニューオーリンズでもこの機能を提供し、その後必要に応じて世界各地に広げていくのだという。
同社の説明によると、多くのドライバー(とりわけロサンゼルスのドライバー)は普段から、信号機がなく、車の流れが途切れることがなく、あるいは視界の悪い交差点に遭遇している。
そうした交差点では、複数の対向車線を横切って左折(日本の右折に相当)したり、同様に複数の交差車線を横切って直進したりすることが、ドライバーのストレスになっている。
同社が「Difficult Intersections(困難な交差点)」と呼ぶこの新機能は、そうした問題を解決するもので、ドライバーに対し、迂回ルートや右折(日本の左折に相当)の多いルートを案内し、可能な限り安全でストレスの少ない運転環境を提供するという。
またこの機能は、所要時間を考慮して最適な迂回ルートを割り出し、案内する。ただし迂回ルートを使った所要時間が大幅に延びる場合は、“困難な交差点”を通るルートを選ぶ。
この機能の目的は、そうした交差点に遭遇する機会を減らすものであり、完全に回避するものではないと、同社は説明している。
日本のカーナビも「むやみな右折」を回避
今回ウェイズが発表したような機能は、カーナビ先進国である日本の製品にすでに導入されている。例えば、パイオニアのカーナビでは、単純に最短距離でルートを決めるのではなく「むやみな右折」を選ばないようにしているという。
同社によると、交差点における右折には信号待ちがあって、時間がかかる。また信号機のない場所での右折はさらに時間がかかる場合がある。