1月25日付の本コラム(「運用難が続く中、個人投資家はどうすればいい?」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45838)では、個人投資家向けのメッセージとして「2016年も低利回り・高ボラティリティ、為替ヘッジがカギに」とお伝えしました。
その後、実際に円高が進み、ドル円相場はゴールデンウィーク前半に一時1ドル=105円台を付けました。その当時なら「円高・ドル安だ」と言っても「今さらか」と返されるような状況でしたが、その後はドル高によってドル円相場は1ドル=108~109円台に押し戻されています。ドル安・円高の余地を考えれば、まだこの話を続けても、個人投資家にとってはメリットがあると考えています。
(出所:Bloomberg、JPモルガン・アセット・マネジメント)
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今後のドル円相場を見る上でのポイントは、「米国が矛盾する政策目標の同時達成を目指し始めたのでは」と思索される点です。
興味深いことに、現在と同様の状況は1985年9月のプラザ合意(日米英独仏の主要5カ国によるドル高是正のためのドル売り協調介入に関する合意)を経た1986~87年頃にも見られます。少しタイムスリップしてみましょう。