トランプ氏、外交政策で「米国第一」を強調 同盟国に負担増要求

米首都ワシントンで、外交政策について演説するドナルド・トランプ氏(2016年4月27日撮影)。(c)AFP/Brendan Smialowski〔AFPBB News

 米大統領選で旋風を巻き起こしている共和党候補、ドナルド・トランプ氏が初めて外交政策について演説をした。

 トランプ氏が予備選挙戦で事前に草稿をきちんと準備して演説したのはこれが初めてである。だが、その外交政策は粗雑な孤立主義であるとして、保守派かもらもリベラル派からも厳しく批判される結果となった。

「アメリカファースト」を掲げオバマ外交を批判

 トランプ氏は4月27日、ワシントン市内のホテルで初めて外交政策について演説した。以下がその内容の骨子である。

 まず、トランプ氏は外交政策全体の最重要点として「アメリカファースト」(米国第一)という標語を強調した。アメリカの利害関係を何よりも優先する姿勢である。

 その姿勢は、オバマ大統領の好きな「国際協調」や「多国主義」へのアンチテーゼとも言うことができる。トランプ氏はオバマ外交を「ビジョンがなく、目的も方向もなく、戦略もない」と断じる。そして以下の5点をオバマ外交の弱点として挙げた。