「ソードアート・オンライン ザ・ビギニング Sponsored by IBM」の様子

 先進国の中でどこも経験したいことのない課題を数多く抱え「課題先進国」とも言われる日本。失われた20年を経て、かつて得意としてきた産業も国際競争力の低下が叫ばれています。

 このまま日本は凋落の一途をたどってしまうのでしょうか? いえ、筆者は決してそうは思いません。実は、そこら中に反撃の狼煙が登り始めています。

 筆者が代表を務めるクリエイティブスタジオ「ワン・トゥー・テン(1→10)」では、これまで約20年、テクノロジーを駆使したクリエイティブを提供してきました。そのプロセスを通じ、おぼろげではありますが我々の歩む道の少し先や日本の新たな可能性が見えるようになってきました。

 このコラムでは、日本のクリエイティブ業界が生み出す最新テクノロジーと世界のトレンドを追うことで、東京オリンピック、パラリンピックが開催される2020年の日本を覗き見たいと思います。

VR体験がもたらすエンタテイメントの変革

 第1回のテーマは「VR(ヴァーチャルリアリティ)エンターテインメント」です。

 360度の3D映像を表示できる「ヘッドマウントディスプレイ」(HMD)の販売が相次ぐ2016年。VR映像と身体性を伴った新たな体験がエンターテインメントの世界に大変革をもたらそうとしています。