製造業も「我が社はサービス業である」という意識が求められている。米GEが成長させたサービスとは?(写真はイメージ)

 いまやすべての産業でサービス化が進み、サービスは競争優位そのものといえる時代になりました。GDPの約8割はサービス業が生み出し、製造業においても事業の「サービス化」に熱心に取り組んでいます。農業や水産業においても「6次産業化」としてサービス業に取り組むことで、収益を改善していく動きが活発です。

 しかしその一方で、「サービスで競争優位を築きたいが何から手を付けたら良いのか分からない」という企業が多いようです。

 そこで今回は、事業のサービス化の例を見ながら、サービスで競争優位を築くためのポイントや課題を見出してみたいと思います。

サービスを事業の収益源に

 以前は、「サービスしてよ」というように、サービスという言葉は「おまけ」や「無料」という意味で使われていました。

 しかし、毎回新規のお客様に商品を売るよりも、商品を買っていただいたお客様への「アフターサービス」でお金をいただいたほうが、収益は圧倒的に安定化します。それに気づいて、商品販売よりもアフターサービスの方を収益の柱とする事業が増えてきています。もはやサービスは「おまけ」ではなく、事業の収益源になったのです。

 サービスを今も「無料」や「おまけ」という意味で捉えていたり、サービスは接客のことだけを指すと理解している業界はまだまだ多いようです。しかし、サービスはビジネスの主役として事業の収益源になるものなんだと、意識を変えてみる必要がありそうです。