「リケジョ」という言葉が注目されているが、実際には日本でもアメリカでも理系に進む女性は少数派だ。なぜだろうか。最近ある映像を見たら、その理由の1つが説明されていた。
映像が掲載されていたのは、前回のコラム(「“心温まる話”専門サイトが爆発的に成長した理由」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45796)で紹介した“心温まる話題”を専門とする米国のサイト「アップワージー」。人々の心の琴線に触れるストーリーを発掘し、それを読者にフェイスブックなどでシェア(共有)してもらうことで爆発的に拡散させるメディアだ。
女の子が工学系に興味を持ちにくい理由
2012年の秋、アップワージーが紹介したあるビデオが全米で話題となった。それは、幼い女の子向けの組み立てオモチャを紹介するプロモーションビデオだった。
ビデオを製作したのは、スタンフォード大学で工業デザインを学んだデビー・スターリングという女性。
デビーには常々考えていたことがあった。工業デザインは人々の生活をよくするためのもの。ならば人口の半分を占める女性の視点がもっと生かされてもいいのではないか。ところがアメリカでは、工学系に進む学生のうち90%近くを男性が占めている。
「なぜ工学系に興味を持つ女の子は少ないのだろう」 卒業したデビーが働きながら数年をかけて調べたところ、興味深い事実が浮かび上がった。