(写真はイメージ)

「プリンタブルエレクトロニクス」(Printable Electronics、以下「PE」と略)に関わる展示会がこの1月、立て続けに開催された(「ウェアラブルExpo」と「プリンタブルエレクトロニクス 2016」)。

 PEとは印刷で製造する電子部品である。極めて薄い上、曲がったり伸びたりする特徴を持つ。日米欧韓で国家プロジェクトが立ち上げられ、様々な応用を目指して開発が進んでいる。日本の国家プロジェクト「JAPERA」は2016年3月に第1期(2011~2015年度)が終了し、4月から「産業化」を旗印に第2期がスタートする。

 しかし、世界共通の悩みがある。キラーアプリが見当たらないことだ。

 それでもポジティブに考えるならば、国家プロジェクトが技術インフラ(材料や製造装置など)を整えたので、優れたアプリさえあれば一気に立ち上がる可能性が高まったと言えなくもない。今はさしずめ産みの苦しみというところか。

 この機会に、改めて技術動向を分析してみよう。