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 世の中を見渡してみると、商品が出てこない広告があふれています。何かを売るために行っているはずの広告。商品を語らずに、広告は売上げに貢献できるのでしょうか?

 今回はブランディングという視点から、広告を考えてみます。

毎年変わる「メッセージ」と、ブレる「ブランドイメージ」

本コラムはVIDEO SQUAREの提供記事です。

 ブランディングという名目で、短期的な売上げを目標としない広告が数多く展開されています。強力なブランドを作り上げることで、将来の売上げに貢献することを見据えています。

 もちろんブランドを構築することができれば、それは大きな武器となります。将来的に売上げに貢献する可能性も非常に高いです。しかし、ブランド構築が目的と言いつつ、実際にはブランド構築に至っていないケースが多く見受けられます。

 なぜか? それはブランド構築が、長期的なイメージ蓄積の産物だからです。

 1度や2度、広告を打っただけでは、ブランドは作れません。長期間にわたり、一貫したブランドイメージを発信し続けて初めて、消費者の中にブランドが構築されます。

 ブランド構築を通じて10年後の売上げに貢献したいのであれば、10年間一貫したイメージを発信し続けなければならないのです。

 しかし現実には、マーケット環境の変化や経営陣の入れ替えなどにより、伝えたい「メッセージ」が変わり、それにつられて発信する「ブランドイメージ」まで変わってしまうケースが見られます。

 どんな事情があるにせよ、発信するブランドイメージが変わってしまっては、ブランドを積み上げられないことは間違いありません。