ソニーへのサイバー攻撃、約4万7000人の情報が流出か

1999年に本格化した大規模なリストラ計画。発表された人員削減数は約8万人。その舞台となったのは、かつて「リストラはしない」と宣言したソニーでした。都内にある本社ビル(2014年5月4日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 現在、クライマックスシリーズで盛り上がっているプロ野球。いよいよ来週22日には、ドラフト会議が開かれます。

 今年も有望な選手が多く、どのチームがどの選手を指名するか、今から楽しみです。ただ、希望に満ち溢れた新人が入団すれば、一方で退団する選手がいるもの。

 これからの時期、チーム事情や体力の限界から、戦力外を通告され、進路で悩む選手が数多く出ます。そのような選手の葛藤が共感を呼ぶからこそ、例年、「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」といったテレビ番組が高視聴率をマークするのでしょう。

「キャリア開発室」という名のリストラ部屋

 戦力外といえば、リストラを告げられた社員の過酷な現状をレポートしたのが

 『切り捨てSONY リストラ部屋は何を奪ったか』(清武英利著、講談社)

『切り捨てSONY リストラ部屋は何を奪ったか』(清武英利著、講談社、1600円、税別)

 私が小学生の頃、友人の新聞配達を手伝い、貯めたお金で買った「ウォークマン」。手に馴染む滑らかなフォルムに、シンプルで使いやすい機能。店頭で一目惚れし、それから長い間愛用していました。

 そんな思い入れの深い製品を次々と世に出してきたソニーは、数ある家電メーカーの中でも、特別な会社だと信じていました。それが、現在では・・・。

 自由闊達な社風が「エンジニアの楽園」と呼ばれていたソニー。ところが、生粋のエンジニアではない出井氏、ストリンガー氏がトップに立ち、舵を取った頃から風向きがおかしくなり始めます。モノづくりを軽視した結果、進むべきビジョンを見失い、経営の立て直しをリストラに見出すしかない状況に追い込まれてしまいます。

 本書では、そのソニーでの「キャリア開発室」通称リストラ部屋における人間ドラマが描かれています。