前回は、アフリカ地域の現状について述べたが、今回はアフリカの将来性と今後特に発展が見込まれるアフリカの主要国の状況について述べてみたい。
高まりが期待される消費財等の需要
アフリカ大陸は広大な面積を有していることから、鉱物資源が豊富であり、農産物等の生産能力も非常に高い地域となっている。
アフリカ地域の1人当たりのGDPは2277.73ドル(2013年)となっており、世界平均(1万800.65ドル)と比べも格段に低く、地域別では最も低い地域となっている(注1)。国別でも、1万ドルを超えているのは赤道ギニア、セイシェル、ガボン、リビアの4カ国のみとなっている。
一方、アフリカ開発銀行によれば、中間所得層(1日の収入が2~20ドル)は現状で全アフリカ人口の3分の1にまで拡大しており、今後の人口増加、経済規模の拡大に伴い、消費財等の需要の高まりが期待される(その意味では巨大な消費市場としての潜在性・将来性は極めて高い)。
人口に関しては、現状においても、若年層(19歳以下)が全体の約半分を占めており、人口の年齢中央値(2010年)はアフリカ全体で19.2歳となっている(注2)。さらに出生率も高いことから、今後の人口増加率は地域別で最も高くなっている。