物質的な豊かさが増すほどに、精神的な豊かさが失われつつあると言われる日本。
この20年でインターネットや携帯電話を始めとして数えきれないほどの便利な物が生み出されたが、一方で、うつ病患者の数は倍増しており、その数は年々増加の傾向にある。
イライラすると脳内に猛毒物質が分泌される
朝、テレビをつければ殺人事件のニュースが流れ、電車の中吊り広告を見れば事件やスキャンダル、誹謗中傷の見出しが並び、日常生活の中にはイライラや怒り、緊張、不安といった感情が充満している。
『脳内革命』(春山茂雄著:サンマーク出版)によれば、人間は怒りや緊張を覚えると、脳内にノルアドレナリンという蛇の毒に匹敵する毒性を持つ物質が分泌されるという。
怒りや緊張を感じることにより、この猛毒が体を蝕んでいく。
巷では様々な健康法が紹介されているが、ネガティブな感情が充満している現代社会においては怒りや緊張を緩和し、このノルアドレナリンの過剰分泌を抑えることも重要な健康法と言える。
そのためには怒りや緊張といった感情を回避すべく、意識的に「感情を選んでいく」ことが求められる。
先日、電車の座席に座っていると、隣に座っていた男性が、「おせぇな!」とつぶやいた。