モチベーションを上げるためにはどうすればよいか。
これは経営やビジネスをする上で、永遠のテーマとも言える大きな課題であり、多くの経営者やビジネスマンは頭を悩ます。ご相談にいらっしゃる経営者の中でも自分自身のモチベーションの維持について悩まれる方も少なくない。
ゼロから新しいものを創る状況が与えられるとモチベーションが上がる人もいれば、目の前に大きな課題が生じるとモチベーションが上がる人もいる。人から褒められるとモチベーションが上がる人もいれば、人から批判されると見返してやろうとモチベーションが上がる人もいる。
心に大きなモチベーションが湧きあがってくる時
どのようなことでモチベーションが上がるかは人それぞれである。
ただ、モチベーションについて考える上で大切なことは、そのことに対して行動を起こす強い意義を見出せるかということである。その行動に強い意義を感じるとモチベーションは自ずと上がる。
では、人はどのような時に強い意義を感じるのだろうか。
人が行動に強い意義を感じるケースとして、自分以外の誰かのために行動を起こそうとする時がある。自分のためにすることならそこまで頑張れなくても、誰かのためにとなるといつにも増して頑張ったという経験はないだろうか。
人は自分以外の誰かのことを想い、その関係の中に行動の意義を見出した時、心が動く。そして、モチベーションが上がる。
そのため、経営やビジネスの場面においては、「誰のために仕事をするのか」という問いに対して明確な答えを持つことができた時、仕事に強い意義を感じ、高いモチベーションを得ることにつながる。
私は企業研修を行う際、「誰のために仕事をするのか」について明確にするため、受講生の方々に発表していただくことがある。
受講生の方の中には、はじめはこの質問に違和感を覚える方もいらっしゃる。
「そりゃ自分のために決まってるでしょ」
心の中でそう思った方でも、いざ発表するとなるとそうは言いにくい。そして、「では誰のためだろう」と考え始める。