米アマゾン・ドットコムは、米国のネット通販サイト内に設けているコレクター商品を販売するページに、利用者が出品者に対し価格交渉できる機能を導入したと発表した。
アマゾンはこの機能を「メイク・アン・オファー(Make an Offer)」と呼んでいる。まずは約15万点の商品を対象にスタートし、来年には対象商品を数十万点に広げるという。
これを使うと、出品業者の商品1点当たりの売り上げは減るものの、利用者が積極的に買い物をするようになり、売上増につながると説明している。
名選手のサイン入りグッズなど、ネットで販売
同社の米国サイト内には、「コレクター商品と美術品」というページがある。この中には「スポーツ」「エンターテインメント」「古銭・記念硬貨」「美術品」といったコーナーがあり、新機能はこれらの商品で利用できる。
このうち、スポーツでは、往年の名選手のサイン入りユニフォームや、ボール、トレーディングカードなどが、エンターテインメントではハリウッドスターのサイン入りポスターや、有名ミュージシャンのサイン入りギターといったものがある。
またアマゾンは「歴史・政治コレクション」というコーナーも用意している。ここでは例えば1863年に当時のエイブラハム・リンカーン米大統領が署名した文書が15万ドル(1787万円)、リチャード・ニクソン元米大統領が1981年に書いた署名入り書簡が2万ドル(238万円)で出品されている。
目的は値下げ、オークションとは異なる価格提示方式
アマゾンは、この新機能は使い方が簡単だと説明している。
まず、出品者は個々の商品についてこの機能を可能にするかどうかを選ぶ。顧客は商品の詳細ページで「メイク・アン・オファー」ボタンを選択し、希望する金額を入力して送信ボタンを押す。すると出品者にそのことを知らせる電子メールが届く。