本記事はLongine(ロンジン)発行の2014年10月14日付アナリストレポートを転載したものです。
執筆 持丸 強志
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投資家に伝えたい3つのポイント
●円安一服による自動車株の大幅下落は、やや過剰反応の印象が強いです。
●円安効果は一旦株価に織り込まれましたが、業績拡大への本格寄与が始まるのはこれからです。
●10月最終週から始まる自動車各社の中間決算は、改めて自動車株へエントリーする好機になる可能性があります。
“行って来い”を超えて、円安開始前の株価水準を大きく下回る
円安進行を背景とした株式市場の上昇は、一転して大幅下落となり、下値模索が続いています。今般、それまで102円/ドル前後で殆ど大きな動きがなかった為替相場が、急速な円安へ向かい始めたのが8月19日頃です。その後の為替相場と株式市場の細かい動きは省略しますが、本日(10月14日)の終値で見ると、TOPIXは円安進行が始まった8月19日終値を約▲5%も下回る水準に陥っており、約1か月半強の間で上昇した分を、完全に吐き出したことになります。これは、Longineのトップニュースでも取り扱った“行って来い”相場を超える状況にあります。