本記事はLongine(ロンジン)発行の3月12日付記事を転載したものです。

 FIBC 2015大賞を受賞したCapy(キャピー)の岡田満雄氏と島津敦好氏にCapyのセキュリティ技術の背景や、同社における今後の成長領域の戦略についてお伺いしました。

Longine編集部より読者に伝えたい3つのポイント

●近年、不正ログインだけではなく、不正送金・不正なポイント交換などが多発し、社会問題化しています。
●不正ログインの手口は「パスワードリスト攻撃」。スパムボット(コンピューターによる自動プログラム)により不正に取得したユーザーIDとパスワードの組合せが繰り返し使用されています。
●Capyが人工知能を活用し、「将来こうした脅威が生み出されるのではないのだろうか。であればそれを先回りしたセキュリティ対策を先んじて打って行こう」ということができれば理想。

FIBC 2015のFIBC大賞受賞はCapy Inc.

泉田良輔 Longine編集委員長(以下、泉田):この度は、FIBC大賞受賞おめでとうございます。

島津敦好 Capy 事業開発部長(以下、島津):ありがとうございます。受賞のうれしさもさることながら、NHKの「ニュースウォッチ9」で3月3日(火)に放送された「新しい金融ビジネス 急成長する“フィンテック”」でFIBC当日の内容が紹介され、その後非常に大きな反響がありました。

泉田:どういった反響でしたか。

中央:岡田満雄 Capy創業者兼CEO、右:島津敦好 Capy事業開発部長、左:泉田良輔 Longine 編集委員長

島津:翌日から問い合わせの電話が鳴りやみません。実際はメールなので静かなもんですが(笑)。冗談はさておき、すでに大手金融機関を含め数社とのアポイントも取れ、FIBCの大賞の大きさを感じています。

 FinPitch(フィンピッチ)では、創業者でCEO(最高経営責任者)の岡田満雄が海外出張中のため登壇することができませんでした。本日は岡田をお連れしましたので、FIBC当日ではお話しできなかったことも含めてご紹介させていただければと思います。

岡田満雄 Capy 創業者兼CEO(以下、岡田):よろしくお願いします。FIBC当日は国内にいなかったためどうしても都合がつかず、残念ながら登壇することができませんでした。FIBCの7分ピッチではお伝えできなかったことをより膨らませてお話しさせていただければと思います。

Capyのセキュリティソリューション。キーワードはパズルとアバター

泉田:では、はじめにCapyに期待されているセキュリティ領域のお話をお聞かせください。Capyはどのようなセキュリティサービスを提供しているのでしょうか。