10月27日、秋が深まりつつある韓国のソウルで「第1回モンテリギ大会」という一風変わった大会が開催された。「モンテリギ」というのは「ボーっとする」という意味の隠語で、誰が一番ボーっとしているかを競う大会である。
忙しすぎる現代人の脳を休ませるための大会
ボーっとするのは何もしないことなのにそれを競うというのは矛盾しているが、とにかく大会なので「競う」という言葉を使った。ここに参加した人たちの顔を見ると、確かに目の焦点が合っておらず、皆うつろ気な表情をしている。
こんなふざけた大会をいったい誰が主催したのかと思ったら、ソウル特別市が運営するツイッター「ソウルマニア」だった。
大会の題名はふざけているが、その狙いは、休みなく目まぐるしい現代人の脳を休ませてあげることだという。同大会には約3倍の競争を潜り抜けた老若男女の50人が参加した。
大会であるだけに得点があるわけだが、そのスコアは心拍数で測定したという。何も考えないと気持ちが穏やかになり心拍数が少なくなるというわけだ。
さて、大会で優勝したのは、小学2年生の少女だった。
彼女の母親曰く、「塾の先生から授業中にボーっとしていると言われ、いつも小言を言っていたが、この大会があるのを聞きつけて子供を参加させてみたら優勝した」と、インタビューに答えている。
大会の最終優勝者には、ロダンの「考える人」のトロフィーが授与された。これまた、大会の名前とはかけ離れたトロフィーである。