市場調査会社の米イーマーケターが世界の広告市場に関するリポートをまとめた。
これによると、インターネット広告、テレビ/ラジオ/新聞/雑誌広告、屋外広告、ディレクトリ広告(電話帳広告など)を合わせた今年1年間の広告費総額は、昨年実績から5.7%増え、5454億ドルになる見通し。昨年は、前年比伸び率が2.6%だったが、今年はその2倍のペースで伸びるという。
同社は先頃公表した米国市場のリポートで、モバイル広告が成長の原動力になると報告していたが、世界市場も同様にモバイルが牽引していくという。
世界の広告費、米国が断トツ
国別で見ると、広告費が最も多い国は米国。今年は世界全体のほぼ3分の1となる1800億ドル超を米国が占めるという。また米国に次いで市場規模が大きい国は中国。
今回のリポートで米国以外の国の金額は示されなかったが、同社が昨年まとめたリポートによると、中国の広告費は今年487億2000万ドルになる見通し。
また日本の広告費は418億2000万ドル。日本市場は引き続きアジア太平洋地域で中国に次ぐ規模になるという。
新興国ではモバイル広告振るわず
ただ、これらを1人当たりの広告費で比較すると違った状況が見えてくる。
推計によると、2014年における1人当たりの広告支出額の国別順位は、米国の564.84ドルがトップで、このあとノルウェー(538.71ドル)、オーストラリア(504.36ドル)、カナダ(397.39ドル)、スウェーデン(393.07ドル)と続く。
日本は318.37ドルで9位。日本のあとには、オランダ(318.34ドル)、フィンランド(313.98ドル)、フランス(232.34ドル)、韓国(198.70ドル)などが続くという。