図表2: 米地区連銀景況報告(ベージュブック) 2010年1~7月の記述内容
発表日 景気の総括判断 物価(賃金・雇用などを含む)
の総括判断
FOMCの結果
<10年>
1月13日
経済活動は低水準にとどまり続けているものの、状況はモデストに、さらに改善した。そしてそうした改善は前回報告よりも地理的に広がった。10地区が状況改善の動きがいくらか増したと報告。残る2地区は、状況はまちまちと報告した。 少数の地区でいくらかの新規雇用が報告されたが、労働市場の状況は総じて弱いままであり、ほんの少数の地区でモデストな賃金上昇がみられるだけ。価格上昇圧力はほぼすべての地区で沈静したままである。ただし金属の価格上昇が報告され、農産物の価格はまちまち。 ---
3月3日 2月初めの厳しい雪嵐が数地区の活動を抑制したものの、前回報告以降、経済活動の拡大が継続した。9地区が改善を報告したが、ほとんどのケースで増加はモデスト。2地区ではまちまち。1地区は特に2月の厳しい天候ゆえに経済活動は低下したか、軟調なままだとした。 価格上昇圧力は、原材料におけるいくつかの例外を除き、ほぼ限定された。投入コストが上昇しても、競争圧力や限定されたプライシングパワーゆえに、販売価格は安定した状態を維持した。いくつかの地区が雇用増加かレイオフ減少を報告したが、全米の労働市場は総じて軟調なままであり、結果として賃金上昇圧力は最小限のものになった。 ---
4月14日 前回報告以降、経済状況の軟化を報告したセントルイスを除くすべての地区で、経済活動は全体としていくぶん増加した。 労働市場は総じて弱いままだが、派遣社員については新規雇用の動きがいくらか目立った。賃金上昇圧力はごく小さいか、抑制されていると特徴付けられる。小売価格は総じて横ばいだが、投入価格は上昇した。 ---
6月9日 前回報告以降、12地区すべてで経済活動は改善を続けた。ただし、多くの地区が成長のペースをモデストだと形容した。 最終財・サービスの価格は総じて安定。投入価格の上昇は消費者にまで転嫁されておらず、賃金上昇圧力は引き続き、ごく小さかった。 ---
7月28日 前回報告以降、総じて、経済活動は拡大を継続した。しかし2つの地区が経済活動の水準は総じて横ばいと報告した。経済活動の改善を報告した地区の中では、多くの地区が、増加はモデストだとした。また、2つの地区は、経済活動は最近減速したと述べた。 労働市場全体の状況はすべての地区でモデストに改善し、一時雇用についての報告もいくつかあった。財・サービスの消費者物価は報告してきた大半の地区で横ばいだった。投入価格もまた、総じて横ばいとなったが、コスト増加の報告もほんのわずかあった。賃金上昇圧力は全体として抑制され続けている。 n.a.

出所:米FRB資料よりみずほ証券金融市場調査部作成

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