英ロイター通信などの報道によると、米アマゾン・ドットコムは現在同社が展開している外部企業向けの決済サービスに、新たに定期購入や自動更新といった支払い方法を導入した。
アマゾンは2億4000万人という登録利用者のクレジットカード情報を利用し、顧客と外部企業を仲介する事業を拡大したい考えだという。
外部サービスでアマゾンのアカウント利用可能に
同社は昨年5月に「Login with Amazon」というサービスを始めた。これは、利用者が外部企業のウェブサイトにログインする際、アマゾンのアカウントを利用できるというものだ。
また同社は昨年10月、これを発展させた決済サービス「Login and Pay with Amazon」も開始した。これによりログインだけでなく、商品購入の決済手続きにもアマゾンのアカウントを利用できるようになった。
アマゾンの説明によると、多くの消費者はあまり見慣れないウェブサイトで商品を購入する際、新たにアカウントを作成したり、クレジットカード情報を入力したりすることに躊躇する。
そうした際、馴染みのあるアマゾンのアカウントを利用できれば、顧客は安心できるほか、入力の手間やパスワードを考える煩わしさがなくなり、より積極的な購入につながるという。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンがこのサービスで得る手数料は、商品代金の2.9%と30セント。こうしたオンライン決済サービスの大手には米イーベイ傘下のペイパルがあるが、アマゾンはこの市場には十分な余地があると考え、決済事業を積極的に推し進めている。