第1位・東京海上、第2位・三井住友海上、第3位・東京三菱UFJ銀行・・・日経Navi人気企業ランキングには、金融、商社、鉄道などの大手企業がずらりと並んでいる。何十年も顔ぶれは似たりよったりだ。
100倍を超える倍率を潜り抜けて就職するのは本当に大変だろう。そんな大変な競争を勝ち抜いて、会社に何年、何十年と滅私奉公した結果、待っているものは何だろうか。
完全に失われた日本企業の優位性
近年、大手企業といえどもリストラ、転籍、早期退職が行われることが本当に多くなった。50歳を過ぎて将来安定して今の職場で働いていける人は多くないのではないだろうか。今や、1つの会社に頼って、一生安泰でいられないのは明白だ。
それならば、自分の人生を会社に預けてしまうのではなく、自分の足で歩んでいける道を探る時が来ているのではないか。外資系企業はそうした選択肢の1つだろう。
自分で歩んで生きたいなら、起業してビジネスを始めてもいい。でも、自分ですべてを負っていくのは大変だ。一方、大企業に長年勤めて、自由な選択肢を失って会社の都合に逆らえなくなるのは御免こうむりたい。
外資系企業は、組織という殻の中で働きながら、いざとなったら自分の意思で仕事を選択できるという両者の中間的存在だ。
本来は、職場に関係なく自分次第で、日本企業でも、自営業でも、外資系でも、実力をつけて、マーケットバリューのある人材になることができる。
ただ、人間は環境に大きな影響を受ける生き物だ。適した職場を選ぶことはとても大切なことである。外資系企業は、許容できるリスクを取ることで、自分で歩んでいけるようになる有力な選択肢だろう。
自分の活躍の場を国内だけに限ることはできなくなっている。日本企業の海外移転には歯止めがかからない。日系海外子会社の売上高は10年で2倍、雇用者数で3倍に増加した。
海外で働くもしくは外国人と働くためには、海外のカルチャーを持つ外資系企業で働くことがとても有利な経験となる。働く場所、企業の国籍に関係なく働けるようになれば、活躍の場は一気に広がる。