前回、ロボットを作るための部品がカンボジア国内では揃わない、ということを書いた。で、その部品をどう調達するかという問題を解決しながら、別のこともやらなくちゃいけないわけである。

 何もないところで一から何かを立ち上げるというのは、同時進行でいろいろなことを考えて、情報を集めて、判断をしていかなければいけない。何か一つのことに集中してそれ専門にやっていく、というわけにはいかないのですね、当たり前だけど。

ロボコン開催に欠かせない「参加者」の出場資格とは

 カンボジアで初めて大学対抗のロボットコンテスト(以下、ロボコン)を立ち上げるには、大きく分けて以下の4つが必要なのである。

1.参加者がロボットを作るための部品
2.ロボコンの参加者
3.ロボコンを開催するためのお金
4.そしてそのロボコンを放送する番組制作に必要なお金

 とまあ、前回紹介したようなわけで部品がなかなか見つかりにくい状況はお分かりいただけたと思います。それでこの「部品問題」がどうなったかちゃんと詳らかにしないうちに、とっとと別の問題が起こってきたのである。

 というのも、一応、言い訳をしておくと、この原稿を依頼された際に、編集者の方から「ほぼリアルタイムで」のリポートをお願いされたのであるが、時系列的には同時にいろいろな問題が起こっているので、言われた通りに書くとそうなっちゃうのだ。

 ところで、カンボジアでなぜロボコンをやろうとしているかというと、前回も書いたが、私の配属先のカンボジア国営テレビ局の私のカウンターパートである“松平の殿様”が、「カンボジアでもロボコンをやりたい。アジアで広く行われているアジア太平洋放送連合(ABU)のロボコンにカンボジア代表を出してみたい」とつぶやいたのがきっかけなのである。

 ならば、ABUの出場資格に沿った形で出場チームを考えなければいけないわけだ。

 ABUのロボコンの出場資格はどうなのかというと、「アジア・太平洋地域の大学、工科大学(ポリテクニック)の学生たちが、与えられた競技課題に従い、アイデアとチームワークを駆使してロボットを製作し、競技を通じて技術力と独創力を競う、全く新しいユニークなコンセプトの国際的教育イベントです」(NHK大学ロボコン2014~ABUアジア・太平洋ロボコン代表選考会~より)とある。