英ロイター通信によると、カナダのスマートフォンメーカー、ブラックベリーは身売りや資産の一部売却に向けて、米シスコシステムズ、米グーグル、ドイツSAPと協議しているという。

買い手候補、インテルやサムスンの名も

ブラックベリー、身売りで基本合意 約4650億円で

新OS「ブラックベリー10」を搭載したスマートフォン〔AFPBB News

 同社はカナダの投資会社フェアファックス・フィナンシャル・ホールディングスを中心とする企業連合と全株式を売却することで基本合意している。

 だが、ロイター通信によると約47億ドルという買収額を巡って資金調達面で疑問が浮かび上がっている。もし今回の協議がまとまるのであれば、ブラックベリーの選択肢は広がることになるという。

 ロイターによると、ブラックベリーの買い手候補にはこのほか、米インテル、韓国サムスン電子、韓国LGエレクトロニクスがあり、同社は先週これら企業に対し、資産買収に関する関心を表明するよう要請したという。

 ただし、こうした候補企業のうち、どの企業が名乗りを挙げるのか、あるいはそうした企業が現れるのかについては今のところ全く分からない。各社はブラックベリーの特許と、セキュリティー機能の高いサーバーネットワークに関心を持つが、同時に資産価値に関する懸念を問題としているという。

 前述の通りブラックベリーは2週間前の9月24日、筆頭株主であるフェアファックス率いる企業連合に全株式を売却することで基本合意した。これは企業連合が全株式を1株当たり9ドルの現金で買い取り、株式を非公開化するというもの。

 一方でこの基本合意には「ゴーショップ」と呼ぶ条項が設けられている。これにより、ブラックベリーは11月4日までの資産査定(デューデリジェンス)期間内に、他の買い手からのより有利な買収提案を検討する猶予が与えられている。