市場調査会社の米IDCの推計によると、今年1年間の世界における携帯電話の出荷台数は昨年から7.3%増え、約18億台になる見通し。携帯電話市場の昨年の成長率はほぼ横ばいの1.2%だったので、今年は大きく回復することになる。
スマホ市場、今年は40%増、わずか2年で2倍に成長
IDCがその根拠として挙げているのがスマートフォンだ。今年の上半期は、200ドルを切る低価格端末が出荷台数を伸ばし、新興国市場で勢いを増した。
この傾向は下半期も続き、今年の出荷台数は前年から40.0%増える。これによりスマートフォンの年間出荷台数は、今年初めて10億台の大台を突破するとIDCは予測している。
「スマートフォンは2年前まで5億台程度で推移していたが、いまやその2倍の規模になった。この端末が最先端のコミュニケーションツールから、世界数十億人の必需品になったことを意味している」とIDCのアナリストはコメントしている。
同社の推計によると2017年の携帯電話の出荷台数は約23億台。そのうちスマートフォンは17億台に達し、携帯電話全体の約74%を占める。
IDCは、ほとんどの先進国で2017年の終わりまでにスマートフォンが事実上携帯電話市場のすべてを占めると予測している。その一方で世界のスマートフォンに占める新興国市場の割合は先進国市場のそれを大きく上回っていくという。