市場調査会社の米IDCが公表した最新のリポートによると、今年4~6月期における世界の携帯電話出荷台数(速報値)は4億3210万台で、1年前から6%増、今年1~3月期からは1%増となった。
このうちスマートフォンの台数は2億3790万台で、1年前から52.3%増加した。この四半期ベースの前年同期比伸び率は過去5四半期で最高。この4~6月期のスマートフォン出荷台数は1~3月期と比べても10.0%増加している。
トップ5圏外のメーカーが市場成長に寄与
携帯電話市場の成長を支えているのは、携帯電話全体とスマートフォン分野のいずれもで業界トップの韓国サムスン電子と、スマートフォンの出荷台数がサムスンに次いで多い米アップルだ。
だがIDCによると、この4~6月期に市場が成長した要因の1つは、出荷台数ランキングで上位5社に入らない、中国の比較的規模の小さいメーカーの台頭だという。
例えば、「アルカテル・ワン・タッチ」ブランドを冠した中国TCL通訊科技などが、中国やインドといった高成長市場に米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載したスマートを大量に出荷している。
こうしたことから上位6社以下の「その他」のメーカーの合計出荷台数の市場全体に占める割合は1年前の42.2%から44.8%に拡大した。
LGとレノボの伸び率は100%以上
4~6月期の上位メーカーの出荷台数を見ると、サムスンが1年前から43.9%増の7240万台となった。
サムスンの四半期ベースの出荷台数は今年1~3月期に初めて7000万台の大台を突破したが、この4~6月期もその水準を維持した。7240万台とはアップルの出荷台数である3120万台の2.3倍。また2位以降の4社すべての合計(6470万台)をも上回っている。