週刊NY生活 2013年5月25日444号
ニュージャージー州バーゲン郡フォートリー・メモリアルパークに新たな慰安婦碑を設置する活動を続ける韓国系団体同士が対立していた記念碑のデザインや文字について、表記などの合意に達したと地元ニュースサイト「フォート・リー・パッチ」が報じている。
4月10日付同サイトは、記念碑設置やデザインを提案した団体「フォート・リー・コリアン・アメリカン・ベトナム・ウォー・ベテラン」に対し、他団体「コリアン・アメリカン・シビック・エンパワーメント(KACE)」が、提案デザインにある旭日旗を取り除くことや文字の表現を変更することなどを求めていた。
合意に達した内容として、当初の表記「sexual service」(性的サービス)から「sexual slavery」(性的奴隷)に変更されたほか、「Japanese Imperial Army」 (日本帝国軍)を 「Armed Forces of Imperial Japan」(大日本国防軍)に変えることで一致した。
この動向についてフォート・リー区役所は「慰安婦設置に対する議論は現在も継続されている状態」と話した。
在NY日本国総領事館は「その動向は承知しており、日本政府としては、慰安婦問題を政治問題、外交問題化させるべきではないと考えており、こうした立場に基づき、米国における慰安婦問題について、適切に対処していく」と述べた。
慰安婦碑設置に議論が続くフォートリーは、毎年5月に国際子供の日のパレードが開催されて鯉のぼりなども市役所前に掲揚されるなど、かつては日本人家族が多く住むエリアだったが、最近は韓国系、中国系の増加が目立つ。
慰安婦碑は同郡パリセーズパークにもすでに設置されており、これまでに日本の議員団が撤去の申し入れを行ったが、行政当局から「撤去の意志はない」と断わられたいきさつがある。
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