米グーグルが、スマートフォン向けのメッセンジャーアプリ「ホワッツアップ(WhatsApp)」を手がける同名の米ベンチャー企業を買収しようと協議に入っていると海外メディアが伝えている。
それによると、両社はここ1カ月余りにわたり交渉を続けている。グーグルの提示額はすでに10億ドル近くになっているが、ホワッツアップが強気な姿勢で交渉に臨んでいるため、話はまとまっていないという。
ユーザー数3億人、1日当たり180億のメッセージ
ホワッツアップは、アイフォーンなどに標準で搭載されているメッセージアプリと同様に吹き出し形式の枠内にメッセージを表示して交流するサービス。
テキストに加え、写真や動画、音声メモも送受信できるのが特徴だ。
アプリの価格は99セント(85円)と有料だが、携帯電話のメールサービスであるマルチメディアメッセージングサービス(MMS)や、電話番号宛てに送るショートメッセージサービス(SMS)と異なり、無線LAN(Wi-Fi)経由でも送受信できるため、メッセージのやりとりが無料になる。
また、アップルのiOSのほか、グーグルのアンドロイド、そしてブラックベリー、ウィンドウズフォンなどの基本ソフト(OS)向けのアプリを用意しており、ユーザーは端末の種類に関係なくほかのユーザーと交流できる。
こうしたアプリはほかにも数多く登場しており今人気を博しているが、その中でもホワッツアップは最もユーザー数を伸ばしているアプリの1つと言われている。
米ベンチャービートによると、ホワッツアップのユーザー数は3億人。昨年暮れには1日に180億のメッセージを送受信し、記録を更新したと同社が発表して話題になった。